椎茸通信Vol.7



本伏せ作業はお済みですか?>
梅雨まっただ中で、体にカビが生えそうですね〜。嫌な季節です。
今回は、本伏せ(ほんぶせ)という作業について書いてみたいと思います。


本伏せってのは、Vol.5で書いた仮伏せ(かりぶせ)で菌が原木に活着した状態になったものを、風通しをよくしたりして菌を材内へ伸ばしてやる作業の事です。
う〜ん、思うにこっからの作業でいかに菌を材内に腐朽させるかが、収量に大きく影響するし一番大事な所だと思うんですよね。
この管理を手を抜いちゃうと雑菌にやられたり菌が伸びなかったりして、せっかく駒を打ったホタ木を捨てなければならなかったり、収量が少なくなっちゃいます。
まあ、他の農作業とか仕事が忙しいとなかなか大変なんですけどね〜。

では、本題に入ります。
伏せ込みのやり方としては、大きく分けて次の3タイプが行われています。

○野伏せ
 これは、原木を伐採した所で駒を打ち、そのまま伏せ込むというやり方です。
 このやり方が一番、菌の腐朽がいいと言われてますが、なにせ作業が大変!
 駒打ちなどを林地で行わなければいけないし、通風を良くするための草刈りや日除けのための笠木掛けなど手がかかります。
 特に椎葉のような急傾斜ではなかなかですね。


○林内伏せ
 これは、林内に運んでほだ化させるやり方です。
 木の木陰のなかに伏せ込むため、日除けや草の伸びがないため通風のための草刈り作業が軽減されますが、温度が低かったり、雨の当たりにむらが出たりして、菌の伸びが遅かったりムラがでたりします。


○道路脇伏せ
 こんな名前の伏せ込み法はないんですけど(^_^;) 最近よく見られるのであえて書いてみました。
 生産者も高齢になって、労力軽減するために原木を作業のし易い場所に運んで、そこで駒を打ってそのまま道脇に伏せ込んじゃうんですね。
労力軽減でいいんですけど、やり方がまずいとホダ木をだめにしちゃうんで要注意です。
下の写真がいい事例なんですけど、注意点としては





・ネットは雨が通りやすく、直射日光を防ぐ物。
・横側からも日光は当たるので、サイドの日除けもする事
・ネットと原木の間を30〜50cm程度すかすこと
・周りは風が通るように草を刈る事

よくネットを直接掛けてるのをみるけど、直射があたったネットは真夏は35度をかるく超えちゃうので、直掛けしてるとホタ木が高温にさらされ菌が死んじゃいます(>_<)
しいたけ菌は30度を超える暑さにさらされると弱ります。気をつけて!
人間でもそんな高温に晒されちゃたまんない!自分が過ごしやすいって思う環境を考えて管理してやればいいんじゃないかな?
まあ、上の写真のやり方でやってる人は毎年素晴らしいホダ木を作ってるんで、ちゃんと管理すればいいやり方と思います。

あと、ほだ木の組み方や細かい事もありますが、今年の菌の伸びの状況と併せて、またの機会に書きたいと思います。



今日の写真
先日行われた県の乾しいたけ品評会表彰式で優等を受賞された生産者の方々です。
出品物は無理矢理つなげてますので多少変ですが・・




左から那須ナミ子さん、山中誠さん、甲斐満さん、中瀬裕さん、山中憲太郎さんです。おめでとうございま〜す(^o^)

また、功労賞として椎葉忠一さんが受賞されました。おめでとうございま〜す(^o^)



今回はこれでおしま〜い