椎茸通信Vol.4



久しぶりの更新ですっ

Vol.3の頃は激寒でしたが、今はすっかり暖かくなっちゃって春らしくなってきました。
雨の無さと寒さでしいたけが全然でなかったのが、最近の雨でようやく出始めてきました。
このまま17〜8度くらいまでの気温なら平年並みの発生量になるのかな?と期待してます!
ここ2〜3週間はナバ採りで忙しくなりそ〜

で、今の時期は椎茸の菌を木に植菌する作業の時期にもなるんですが、
あっ、「すぎのこ通信」で小学生が体験作業の様子書かれてましたね。あの作業です。
この作業について今回はちょっと書いてみたいと思います。

まずは木の伐採の作業から

椎葉では椎茸栽培には主にクヌギ、ナラの木が使われてます。
まあ、九州では殆どそうでしょうけど。
クヌギは椎茸がボリュームがあって1代あたりの収量が多いけど、菌を蔓延させにくい
ナラは菌を蔓延しやすいが、1代あたりの収量が落ちるってそれぞれ一長一短があるんですが、クヌギの方が多く使われてるようですね。
で、木を切る時期なんですが、五分紅葉ぐらいが目安です。椎葉でいうとちょうど平家まつりぐらいですね。
なぜ、その時期かって言うと、椎茸菌は腐朽菌と言って枯れた木に活着してその木の栄養分を得ながら伸びていくっていう特徴にあります。
木を枯らすためには、葉が付いてないと蒸散しない。
栄養分が木に多く蓄積されている。
樹皮の含水率が低いと樹皮が剥がれにくくなる。
っていった事から五分紅葉ぐらいがいいって事になります。
伐採時期は菌の腐朽に大きく影響するんで、ここは重要なポイントとなります。
五分紅葉
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全紅葉(伐採遅れ)
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それで伐採が完了したら葉枯らしに入るんですが期間的には30〜60日くらい。
これは日当たりとかその場の条件によるんですけど、目安としては切った木口に亀裂が半分ほど入ればOKです。
あんまり枯れすぎると樹皮が割れてそこから害菌が侵入する恐れもあります。

葉枯らし・玉切り

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ほどよく枯れたらこれを適度な長さ(1m〜1m10cm程度)に切って、そこで種駒を打つか、搬出して植菌作業を行います。
この作業が大変なんですよね。おも〜い木を何回も抱えて作業しなければならないんですから
あの作業見てると椎葉の年配の生産者はホント元気だと思いますよ。
植菌以降の作業についてはまたの機会に書いていきます。



今日の一枚


しいたけの菌が伸びている状況です。
駒から木の内部にジワジワと伸びてきている様子ですね。だいたい6月くらいの状況かな?
木が十分枯れてなかったり、植菌した後に雨が少なかったりすれば菌の伸びが悪くなります。
菌は表面上はよく伸びていきますが、内部にはなかなか伸びていきません。
表面上しか伸びなかったら1〜2年は発生するけど、あとがあまり出らずトータル収量が少ないって事になるので、いかに菌を内部に伸ばしていくかって事が重要になります。
これは気象条件と生産者の技術に左右されます。

今回はこれでおしま〜い